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帰ってきたひみちゅ~

姫の入院(複雑性熱性痙攣・突発性発疹)

今まで行った検査の結果と発熱の経過・発疹などの症状を診ると、発熱の原因はどうやら突発性発疹、そして痙攣(したんです、初めてでした)の原因は、高熱による熱性痙攣であろう、という診断を現時点ではされています。多くの乳幼児が2歳前後までにかかると言われている突発性発疹。ご参考までに姫の例を時間を追ってご紹介します。私自身の覚書のつもりでかなり細かく書きました。もんのすごく長いんで、要点だけ読みたい方は一番最後の<<まとめ>>だけどうぞ。(それでもかなり長い)

土曜日朝:
出かける予定を立てていた。少し頭が熱い気がしたがこの日は外気温も暑かったので、着せすぎなのかも、と思い薄着をさせ、外出。体温は測らず。機嫌も食欲もすこぶるいい。

土曜日昼:
大人もバテる程、外気温は猛烈に高く湿気ていた。でも普通にお昼ご飯を食べ、飲み、いつもどおり歩きたがったので、炎天下の中少し歩かせる。が、妙に転ぶ。少し足がもつれているよう。頭を触る、熱い。熱なのかもしれないし、この天気だからなのかもしれない。いずれにしても帰った方がいいかな、と考えていると、常に歩きたくて仕方が無い姫にしては珍しく抱っこをねだってくる。こんな事は他の子ならよくある事かもしれないけど、うちの姫にとっては本当に珍しい事。ちょっと真剣に心配になる。これはもう、すぐに帰ろう。
車の中で涼みながらの帰宅途中、頭や体の熱が下がってきているようだったので(ママの手体温計)、赤ちゃんショップに休憩がてらちょっと立ち寄る事に。姫にジュースを飲ませている間、ママ一人で店内で購入するものを物色、しかしまた熱が上がって来ているようだという事で、今更ながら慌てて帰宅。

土曜日15:30頃:
近所の内科医にかかる。39.5度。元々喘息症状治療の観点から処方されている風邪薬を内服している事もあり、抗生剤などの処方なし。解熱剤もなし。涼しい場所で靴下を履かせて寝せなさい、と言われて帰宅。

土曜日夕方:
全然熱が下がらないばかりか上がっていっているようだったので、不安になり、姫のNICUからの担当医に電話で相談。出来れば薬を使って下げた方がいいけど、という回答。同じマンションに住む同じ月齢の子がたまたま同じく発熱しており解熱剤持っているから分けてくれると言っていたので、薬の種類を確認の上、担当医のOKを貰って飲ませる。(注:同じ月齢の子の体重は姫より少ない)

土曜日20:00頃:
夕食もそこそこ普通に食べ、飲んだ。いつもどおり、食べたらすぐに寝た。

日曜日0:00頃?:
パパママ就寝

日曜日03:10頃:
ひーひー、というか、ひゅーひゅー、というような、聞いた事が無い音(声)で目が覚める(我ながら良く目が覚めたと思うほど、その音は決して大きくは無い)。姫を見ると、痙攣している。飛び起きてすぐに明かりをつけ旦那様を起こす。痙攣は両手を軽く曲げた状態で握りこぶしを握り、小刻みにガクガク震えている。足はつっぱり気味。目は開いているが焦点はまるで合っておらず、黒目がちょっと上に行ってしまっている。呼吸が止まっているのか、顔色が全体に暗く、唇は真っ黒。
旦那様に姫について貰って、さて私はどうすれば、と、考えたらパニックに陥る。どうしていいか分からず家の中を右往左往した挙句、医学書で痙攣のページを探す。見つからない。友人に子が痙攣を起こしたという人がいて時間を計った方がいいんだという話を聞いた事を思い出し、時計を見に行く。痙攣が大分おさまって(この時点で時計を再度確認する事はもう忘れていた。どうしようもないパニックぶり。でもハッキリした痙攣時間は、私が気付いてから2~3分といった所)、ダラリと力なく眠りに入ってきた所で救急車を呼ぶ。自家用車で連れて行った方が早いかなとも思ったけれど、救急の電話に対応した人が、「初めての痙攣でお母様がご心配なら救急車をお呼びになったらいかがですか?」と言ったのと、救急車で搬送されたら一番に診察して貰えるのかもしれないと期待した事もあり、救急車で行くことに。マンション10階なので降りて待った方がいいのかと聞くと、入れ違いになると困るので部屋で待てと言われる。待っている間に姫のオムツ・着替え・保険証・医療証・母子手帳・イオン水の入ったマグなどを準備してこちらも着替える。

救急車到着(呼んでから多分10分かかってないと思う)、すぐに救急車へ乗り込むが、熱を測ったり問診されたり搬送先を手配されたりしてすぐには出発しない。姫は生まれた時の色々もあるので、成○に行ってくれとリクエストをすると、○育に連絡を取ってくれた。救急車が出発したのは・・多分6~7分後だと思う。姫は眠った(ぐったりした)まま。
○育医療センターに到着。最優先を期待したが、普通の救急と同じくトリアージを受ける。(この時点で痙攣が続いていたらトリアージは通らなかったのではと思うのだけれど)胸モシモシと熱計測とモニター(酸素飽和度と心拍数)装着。心拍は200を超えていた。(1歳児の安静時心拍数の「参考値」は7~80)幸いこの日のこのタイミングは先に患者がおらず、トリアージ後すぐに診て貰える。姫はこの時点で意識が戻っていた。(というか、モニター付けられるのが嫌で号泣して目覚めた感じ)先生はモシモシして喉と耳の中を見て、「赤くも無いねー。まぁ今現在痙攣も治まっているんで、特別何もする事は無いんですよ。痙攣止めも今の時点では処方しません。24時間以内にまた痙攣したらすぐに連れてきて。その時は入院だからね」とだけ言われ、このまま帰されても不安でたまらない私は「せめて解熱剤を」とリクエストし、解熱の座薬を処方されて帰される。

日曜日8:00頃:
遅くにドタバタした割に、姫早起きする。食事もそこそこ普通に取れる。元気もそれなりにある。24時間以内にまた痙攣したらどうしよう、と、ドキドキしながら痙攣を見逃さないように1日中アンテナをはり、気をはる。
朝ごはん後10時頃熱が38.5度に上がってきたので(熱は上がったり下がったりしていた)、友達から貰った熱さましを先に飲ませる。暫くして37度後半になるも、また夕方上がってしまい、投薬から8時間経っているからいいだろうと座薬を入れる。(飲み薬を先に飲ませたのは、座薬よりも飲み薬の方が緩やかに効くから先にとNICUの医師に言われていたから。座薬の熱さましは急激に下げる可能性があり、それが痙攣の引き金になる事もあるらしい。また、熱の上がり際は解熱剤の効果はあまり期待できず、下がっても1度程度だそう)

日曜日20:22頃:
19時過ぎから寝てしまったのでパパとママが夕食を先に頂く。食べている間もTVと姫に交互に目線を送る。とその時パパとほぼ同時に2回目の痙攣に気付く。
救急で痙攣時のチェックポイント(手足の痙攣状態はどんな感じ?片側だけだらんとして片側だけ痙攣してない?目はどんな?顔色は?唇の色は?痙攣時間は?意識がハッキリしてくるまでの時間は?、など。1度目の痙攣でもあれだけパニックになりながらも、ポイントはほとんど観察出来ていたらしい自分を褒めてやりたいぞ)を聞いていたので、1度目よりは少し冷静に様子を観察する。手足と目の動きは前回と同じ。ハッキリした痙攣が起きていた時間は2分位。目が合ったりして意識の確認が取れたのが5分過ぎ。ただしその後またぼーっとしてしまう(痙攣を起こした後は眠くなるそうだ)。
痙攣がかなり治まった所で、今度は自家用車で○育救急へ。同じようにトリアージを受け、診察。この時には姫もすっかり復活しており、先生のデスクにあるぬいぐるみで遊ぶ。彼女には緊張感ゼロ。キミはさっき、本当に痙攣したのか?
耳の中と喉は少し赤かったらしいが血液検査は特に異常はなし。でも24時間以内に再発したからには管理入院した方がいいと言われ、入院が決定。
その場で点滴をする事に。生まれてから何度目の点滴だ。また手の甲に大きな傷痕を増やしてしまった。(乳幼児の点滴は手の甲から取る)針を刺す間、親は席を外させられる。外に響く姫の号泣。また可哀想な事をしてしまった。涙がこぼれた。痙攣は治まっているので痙攣止めはせず。点滴の中身は生理食塩水!水分を多く取ることで何やら効果が少し期待出来るらしいという事と、それよりも次に痙攣を起こした時やそれ以外の必要な場面で、すぐに投薬の対応が取り易いという理由から行われたそう。
観察室のベットが万床で廊下のベットに寝かされる。が結果的にはその方が空気が綺麗そうで涼しくて良かった。観察室には病原菌がウヨウヨしているのが見えるようなほど、具合が悪い子供達が沢山寝かされていた。
病室の用意がされたので抱っこで移動。その間姫は眠ったまま。病棟の担当医師と会い、痙攣の経過と出生にまつわるモロモロを再度説明。今後行う検査の話をざっと聞く。

月曜日1:30頃:
入院荷物を取りに帰宅。病院へは朝戻る事にして、ご飯の続きをしてシャワーを浴びる。ママがシャワー中に病院から電話。「2時に3度目の痙攣がありました」ここで初めて痙攣止めを投与されたらしい。酸素も付けられる。(一応酸素もつけたけど、酸素量はそんなに落ちてなかったんだよ、と後で担当医師に言われた。)痙攣の様子は、1度目2度目で私達から聞いた説明と同じものだったとの事。短期間で痙攣を繰り返すと髄膜炎も疑わなくてはならないので髄液を取りますと言われる。髄膜炎の検査は腰に注射をする。帝王切開の時に腰に麻酔を打ったが、猛烈に痛い注射だ。出産のため、子供のためと思って頑張る母より、ましてや体の小さな幼児、麻酔をするとはいえ大変な痛みだ。そこにいても何も出来ないとわかっていても、一時帰宅した事を猛烈に後悔する。

月曜日7:00頃:
病院へ向かう。丁度教授回診(?)とぶつかり、姫は大勢に見下げられて、ベッドの真ん中でボーゼンとしていた。私の姿を見つけるなり号泣。抱っこしていいと言われたのですぐさま抱っこ。まだまだ熱い。オムツを替えてあげると腰にチックン後の絆創膏が。痛かったよね、ひとりにしてごめんね。

入院中~退院まで:
入院中受けた検査は、血液(異常なし)、尿(異常なし)、CT(脳)(異常なし)、レントゲン(胸)(元々胸が悪い(2ヶ月呼吸器をつけていたため)状況程度の影と診断)、髄液の検査(異常なし)、耳鼻科(耳に水が溜まって発熱しているのかもしれないという事で受診)(異常なし)。
検査順番は忘れたけど、多分書いたとおり。血液検査は入院直後も合わせて最低2度はやったはず。

姫の様子は、入院から2日は、多分熱(38度後半から39度台を続けていた)のせいだろうけど猛烈にダルイようで寝てばかり。心拍数も130前後、ちょっと泣くとすぐに140、150に。自分で体を起こしてお座りするようになったのは3日目(37度台)、この頃から湿疹が出始め、突発かも、と言われる。4日目、立ち上がって抱っこを求める(36度台)。平熱になったのでシャワー。他の子と直接接触するプレイルームはNGだけど人のいないソファーには行ってもいいよと許可が出た。歩きたがってたので少し歩かせてみる。思いっきりフラフラ。まともに歩けず。5日目(退院の日)には大分しっかり歩けるようになり、本人走りたがる。しかも、ベッドから出して貰った開放感からか、きゃーーー!!!とか盛り上がってしまい、重症の子も沢山いる中、母はとてもいたたまれず小さくなる。早く家に連れて帰りたい・・

退院後:
退院前に「湿疹が消える頃に一度元気が無くなる事が多いよ」と言われていたとおり、昨日(日曜日)まで少しテンションが上がったり下がったりして、ダラダラと眠る事が多かった。
今朝(月曜)はすっかり元気らしく、機嫌も良く一人で遊ぶ。
今週の金曜日に外来診察、1ヵ月後に脳波の検査の予定(痙攣後は脳波が乱れており、きちんとした検査が出来ない)
どこぞの小児科医サイトに「突発をやった後は1週間位免疫力が落ちる」と書いてあったので、今週位は出来るだけ外出や他の人との接触を避けておこうと思う。


<<まとめ>>
・熱性痙攣は、急激に熱が出て、未熟な脳がそれに対処出来ずショートを起こした状態。1回の痙攣でおさまってしまうものを「単純性熱性痙攣」24時間以内に繰り返すものを「複雑性熱性痙攣」と呼ばれる。
 多くの痙攣は「単純性熱性痙攣」で、さほど心配する事は無い
・痙攣を起こした時には、
 ・嘔吐する可能性があるので顔を横に向ける
 ・暴れてそばの物に激突して怪我をすることもあるので周りのものを遠ざける
 ・大きな声で名前を呼んだり揺さぶったりせず、静かに寝かせたまま様子を観察する。
   観察ポイントは、目の状態、手足(右左の痙攣が同じ程度か)、顔色、唇の色、痙攣の時間、意識が戻った時間、など。
 ・痙攣している最中は子から絶対に目を離さない。電話を取りに行くのは痙攣がおさまってからで大丈夫。
  5分以上痙攣しているようなら、出来るだけ目を離さない状態(抱っこしてもいい)で電話を取りに行って救急車を呼んだほうがいい
・痙攣をおこした後は眠くなるものらしい。痙攣止めも眠くなるらしい。
・痙攣止めの使い方は慎重に。痙攣止めは簡単に言うと「頭をぼーっとさせる薬(乱れた脳波を落ち着かせるって事かな?)」病気そのものを治す薬ではない。
 痙攣を抑えたことで重大な病気からのサインを見逃す可能性の方が怖い事もある。
 ※痙攣止め使用の考え方は医師によってかなり違う。今回の担当医は出来るだけ使わない方針だったが、友達の子は1回目の痙攣後すぐに、2度処方されたらしい。
  投与する事で起きる副作用(眠気、ふらつき)や、「潜んだ病からのサイン」についてどう考えるか、それは親がきちんと理解しておいて選択する必要がある。
  医師の方針と自分達の考えが合わない場合は、医師ときちんと話し合うべきと思う。
・熱が上がってきたからと事前に痙攣止め(座薬)を入れても確実に効果があるとは限らない。
 また、熱が上がると痙攣するかも、と早めに解熱剤を使うのも効果があるとは限らない。
 姫の場合、昼間に39.5度の発熱を経験した後、1度目の痙攣は38.5度(救急車の中)、2度目の痙攣は39.5度位(トリアージ)。
 何度までは経験済みだからそこまでは痙攣しないとか、逆に何度まで上がったから痙攣するかも、という事はない。
 解熱剤は熱の上がっている最中に使ってもあまり効果を発揮しない。よって解熱剤の使い方もきちんと医師の指示に従った方がいい。
 解熱剤よりも抗生剤の方が根本的解決になり解熱する事もある。それは血液検査で分かるので、何日も高熱が続く時は血液検査を受け、抗生剤が効く事が判明すれば処方して貰うのがいい
・解熱剤を使わなかった姫は、頭(氷枕)、脇の下から背中にかけて、足の付け根を冷やして解熱(それでも丸2日(土曜日から考えたら3日)は高熱が続いた)
・救急車は普通、搬送先は救急隊員が一番近い場所に連絡を取り搬送する。今回私のリクエストを受け入れてくれたのは、多分「超低体重児で出生している」と念を押し言ったからだと思う。
 救急車が出るまで結構時間がかかるし、トリアージを設けている所は痙攣がおさまっている場合は普通に順番を待つ事になるので、救急車効果(そこのけそこのけ走法)を期待する必要が無い近くの病院に運びたいなら、自家用車やタクシーで自分で運んだ方がいいかもしれない。

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長い長い私の覚書を読んで下さってありがとうございました。参考になれば幸いです。
思い出した事や、その後の経過で何か特筆する事があればまた書きます。
by midori_cchi | 2006-06-26 10:36 | 日記
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超低出生体重児出産に関する過去日記を始めました。(ごめんなさい、現在連載はお休み中)切迫流早産に不安を持っているママさんと未来のママさんへ、エールの気持ちをこめて。

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